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ビジネスシーンで欧米人が感じる“日本人の変なマナー”って? 英語が話せなくてもできる印象アップのコツ

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2015.8.5

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国境を越えてビジネスが展開される現代社会。海外の人と仕事で接する場面が増えたことを実感している人も多いのではないだろうか。そこで気になるのが、文化によって異なるビジネスマナー。「英語が全くしゃべれない!」という人でも通訳がいれば会話は任せられる。だが、立ち居振る舞いなど、相手に不快感を抱かせないための最低限のマナーについては、自分で習得するしかない。

そこで、25年以上前から日本に在住し、翻訳家・通訳・英会話教師など多岐にわたって活躍するデイビッド・セインさんに、主に欧米のビジネスパーソンとのコミュニケーションで心掛けておくべきマナーを聞いた。

日本人の過剰な丁寧さは、
「冷たさ」と勘違いされがち

『ビジネス英語の8割は中学英語で通用する』/著者:デイビッド・セイン/定価:1,080円(税込)/出版社:アスコム 英文メール、英文レター、報告書に使える英語表現や、英会話で相手に何かを依頼する、報告する、謝罪する、クレームを言うなど、ビジネスシーンで欠かせない基本のフレーズを中学英語レベルで紹介。あらゆる業界で海外とのやりとりが増える現在、ビジネスパーソン必携の一冊

『ビジネス英語の8割は中学英語で通用する』/著者:デイビッド・セイン/定価:1,080円(税込)/出版社:アスコム
英文メール、英文レター、報告書に使える英語表現や、英会話で相手に何かを依頼する、報告する、謝罪する、クレームを言うなど、ビジネスシーンで欠かせない基本のフレーズを中学英語レベルで紹介。あらゆる業界で海外とのやりとりが増える現在、ビジネスパーソン必携の一冊

まず知っておくべきは、「日本人と欧米人のビジネスにおけるコミュニケーションの温度差」とセインさん。

「日本人はとにかく丁寧。ですが、時としてその丁寧さは欧米人には冷たく受け取られてしまうことも。現代の欧米人はとってもフレンドリーなので、あまり丁寧過ぎると、かえって『何か本心を隠しているのかな……』という疑念を抱かせます」

日本人ならビジネスマナーの基礎として学ぶ応接室での席順やエレベーターでの立ち位置、タクシーでの座り順なども欧米では一切気にしない。相手の肩書きや地位、年齢などを見て態度や言葉遣いを変えて接してくる日本人の姿を見て、「芯が無い人」と感じる人もいるそうだ。

「欧米人にとって何より大切なのは、自分のビジネスの相手がどんな人間なのかという個性の部分。画一的なマナーに乗っ取って対応されると、その人の人間性が見えず、不安になってしまいます。もし可能なら、服装などもかっちりしたスーツより自分らしさが出ている服を身にまとって来てくれた人の方が好感が持てますね」

かしこまり過ぎずにフレンドリーに接することがまずは第一。では、その上で特に意識すべきはどのような態度・振る舞いなのだろうか。具体的なシチュエーション別で見ていこう。

【Scene1】初対面の人に挨拶をするとき
→力強い握手が決め手!

ここで意識しておくべきことは2つ。第一に握手だ。

「欧米では、友好の証としてまず握手を交わします。日本人は握手に馴染みがないため、つい消極的になりがち。けれど、欧米ではこの握手で相手の人格を判断する人もいるくらいです。相手に良い印象を与えるためにも、大きく3回上下に振って、しっかり握手を交わすところから始めましょう」

もう1つのポイントは名刺。そもそも欧米では名刺は日本ほど重視されていない。名刺交換のタイミングも、会ったときよりも別れるときの方が一般的だそう。まずは相手の人柄を察したいというのが欧米人の本音なので、形式的に名刺交換から始めるより、気軽なおしゃべりから入る方が自然だ。

【Scene2】自分の意見を言うとき
→オーバーなくらいの感情表現が調度いい!

欧米では立場や年齢に関係なく、思ったことは積極的に相手に伝えることが良しとされる。ビジネスの現場でも自分の意見はしっかり発信しなければ相手に認めてはもらえない。

「そのときに注意しておきたいのが、口調・表情・身ぶりの3つです。そもそも日本人は欧米人に比べて感情表現が分かりにくいと言われています。何か発言しても、それが平板に聞こえてしまうと、冷酷な印象を与えてしまいがち。自分の意見を言うときは、いつもより口調に起伏を加えて、表情ははっきりと分かりやすく、身ぶりもオーバーならくらい付けた方が、相手にあなたの気持ちが伝わります」

【Scene3】相手の話を聞くとき
→うなずき過ぎると誤解を招くので注意!

相手の英語が分からなくても、相手の目を見て「話を聞いていますよ」とアピールすることは大切。ただし、「はい、はい」と頷き過ぎるのは、相手に誤解を与える可能性が高いので注意が必要だ。

「日本では頷きながらの相槌は“話を聞いている”というメッセージになりますが、欧米人はそれを“同意をしている”と受け取ります。特に、相手の言っていることに理解や賛成ができない場合は、しっかり表情や仕草で示しておかないと、いつの間にか会話がおかしな方向に行ってしまうかも。相槌は必要最低限に抑えて、本当に同意している時だけにした方が賢明です」

【Scene4】会話を終了して別れるとき
→再び握手と次につながる声掛けを

欧米人が特に重視するのは、この別れの場面。気持ち良く別れるためにも、特に初対面ならば再び握手を交わして友好の意を表しておきたい。

「日本では“じゃあそういうことでよろしく”といった曖昧な表現が好まれますが、この“よろしく”といった感覚は欧米人にはありません。自分との打ち合わせや商談は、有意義ではなかったのかなあという疑念を抱かせてしまいます。たとえ英語が苦手でも、別れ際だけは自分の口から気持ちを込め、“Thanks!”(ありがとう)、または“Let’s keep in touch.”(また連絡を取り合いましょう)など、今後の継続的な付き合いを示す言葉を添えるとより印象がいいでしょう」

【番外編】印象をワンランク上げる魔法のフレーズ
→Oh, nice!

ここまで、立ち居振る舞いのマナーについて注意すべき点をセインさんに教えていただいた。だが、自分の印象をさらにワンランク上げたいと思うなら、自分の口から言葉を発してみることにも挑戦してみたい。そこでぜひ覚えておきたいのが、欧米人は「褒める」ことを好む人種だということ。

「 “Oh, nice shoes!”(まぁ、素敵な靴ですね!)でも“Oh, nice necktie!”(まぁ、素敵なネクタイですね!)でも構いません。ぱっと目についたところについて、積極的に褒めると、その後のやりとりがスムーズになります。褒める方法は、“Nice ○○”でOK。“Oh!”という感嘆詞を付けると、心からそう思っているという感情が伝わります」

自分が褒められたときも、「そんなことはありません」と謙遜する必要はない。笑顔で“Thanks!”と返すのが礼儀だ。

「欧米人は、たとえビジネスであっても気心の知れた“友達”になりたがるもの。相手を不快にさせない最低限のマナーだけ抑えたら、あとは自由に感情を表現してみてください。『言葉ができないから』と萎縮せず、自分という人間をオープンにすることが印象アップへの近道になるはずです」

お話を伺った方
DAVID-PROF

デイビッド・セインさん

アメリカ出身。英会話学校経営、翻訳、英語書籍・教材制作などを行うクリエーター集団「エートゥーゼット」の代表。これまで累計400万部の著作を刊行してきた英語本のベストセラー著者として知られ、日本で25年以上にわたり数万人に及ぶ生徒に英語を指導してきた。近著『爆笑! 英語コミックエッセイ 日本人のちょっとヘンな英語』、『「ごちそうさま」を英語で言えますか?』(アスコム)などがある

※『Woman type』2015年1月の記事を一部改変して転載しています。

 

取材・文/横川 良明

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